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非常の場合の措置

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今回は、2つの非常の場合、「高速道路上で加速できなくなった場合」と、「踏切内で停止し、動けなくなった場合」の措置についてお話しします。

高速道路上で加速できなくなった場合

まずはハザードランプを点滅させ、落ち着いて、できるだけ安全な場所に停止できるよう車を導きます。
一般的には左側、非常駐車帯を狙うことになりますが、そこまで到達できないケースもあるかもしれないので、路肩や広い場所など、臨機応変に対処する必要があります。

停止したら、同乗者を車外のガードレール外(それが不可能な場合はできる限り道路の端かつ、追突に巻き込まれない場所)などの安全な場所に退避させ(基本的に、高速道路上で停止している車はまず追突されると思ってください)、ドライバー自身は車の後方50m以上離れたところに停止表示器材・発炎筒を設置しましょう。

避難・停止表示器材の設置が完了したら、近くの非常電話ないし携帯電話で救援依頼をしましょう。
携帯電話の場合、近くのキロポストの数字を確認したうえで、#8139(JAFの場合)へ。

繰り返しになりますが、高速道路上で停止している車は追突されます
くれぐれも、車内に人を残さないようにしましょう。

踏切内で停止し、動けなくなった場合

避難と列車停止が最優先です。車の移動はすぐあきらめましょう。

同乗者は、ただちに車を降り、踏切外に避難してください。
その際、子供などがいれば、安全に誘導する必要があります。

列車は急に止まれません。
速度や天候によっては、ブレーキをかけてから停止までに600mの距離が必要となる場合もあります。
踏切で止まってしまうと、列車を止めるのが間に合わず、衝突してしまう可能性が高いです。
1秒でも早く、安全なところに逃げる、命を守る行動を取りましょう。

ドライバーは、ただちに列車を止める措置をとってください。
踏切支障報知装置(非常ボタン)のある踏切では、迷わずボタンを押してください。
その際、非常ボタンは固い場合が多いので、しっかり確実に押せたことを、赤色灯や動作音(ピーピー音など)で確認しましょう。
また、余裕があれば、下記の措置も行いましょう。

踏切支障報知のない踏切では、あるいは踏切支障報知装置を押し、全員の避難が完了した後は、発炎筒や衣服、帽子などの目立つものを振る等して、列車に危険を知らせます。
ただしその際、列車の停止が間に合わなかった場合でも自分自身が列車にはねられないよう、レールから1m以上離れた場所から行いましょう。
もしも列車が進来してくる方向がわからなければ、同乗者に手伝ってもらってもかまいません。

なお、このような事象が発生した後、落ち着いたら(避難も完了し、列車を停止させる措置が取れたら)、警察のほか、鉄道会社にも連絡を入れてください。
たいていは、踏切支障報知装置の近くに電話番号が書いてあります。
連絡を入れることで、その後どうすれば良いかを指示してくれやすくなるのと、列車の運行への影響(運転見合わせなど)を最小限に抑えることができます。

以上、今回は、高速道路と踏切についての、2つの非常の場合の措置についてお話ししました。
普段からイメージトレーニングを通じて、いざ自分がこういった場面に陥った際、しっかり自分と同乗者の命を守れるようにしておきましょうね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

イラスト: 「いらすとや」さま