乗り心地のよい運転 PR

【乗り心地のよい運転】

車酔いのイラスト
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ここでは、乗り心地のよい運転の必要性について見ていきましょう。

想像してみよう

あんしん運転を提供するのに大切なことの一つが、「想像力」です。しっかり情景を想像しながら、以下の事例について考えてみてください。

なお、本ブログに挙げられた事例は、特に記載のないものについては、すべて架空のものです。

それぞれの事例には問題がついています。正誤を問う問題ではないので、推定されるだけのものでもかまいませんので気軽に考えてみてください。
問題文をクリックすると解答例が表示されますが、これらはあくまで「例」です。

事例1

サマーキャンプでのごはん作りを指揮する係の▲▲は、非常に車酔いしやすく、今回のキャンプでのワゴン車への乗車はとても心配だったのですが、やはり▲▲が先にキャンプ場に乗り込まないことにやごはん作りの準備ができないので、キャンプの初日朝、やむを得ず、ワゴン車で先発隊の一員としてキャンプ場へ向かいました。

ワゴン車担当のドライバー■■は、運転経験も豊富で、優先判断や、メリハリのある運転にとても定評があります。しかし、■■は▲▲が車酔いしやすいことを知らなかった上、自身の運転への過信や、先発隊が遅れてしまうとキャンプ全体のタイムテーブルが押してしまうという焦りから、ついつい乗り心地を後回しにした、とにかく急ぐ運転を行ってしまいました。

結果、▲▲はひどい車酔いに悩まされ、各SA/PAで長時間の休憩を取らざるを得なくなったうえ、キャンプ場についてもしばらくまともに指示を出せる状態ではなく、ごはん作りの準備が終わる前に、子供たちの乗ったバスがキャンプ場に到着してしまいました。

▲▲は、車に乗る前、どんな気持ちだったでしょうか。
  • とても不安。
  • 仕事さえなければバスに乗れるのに、なんでこんな目に…
  • ちゃんと、酔わないように運転してくれるんだろうね。 など
▲▲は、今回の経験を通じて、クルマに対してどう考えるでしょうか。
  • やっぱりクルマはダメだ…
  • 二度とクルマには乗りたくない… など
この後、キャンプはどうなったでしょうか。
  • タイムスケジュールに影響が出て、その後があわただしくなってしまった。
  • ごはん作りにじゅうぶんな時間が取れず、後片付けなどのスタッフの「残業」が発生してしまった。 など
このような事態を防ぐために、各々はどうすればよかったのでしょうか。
  • 常日頃から、乗り心地のよい運転が法規走行や防衛運転と同じくらい大切なものだとしっかり理解して運転する。
  • 車酔いしやすいメンバーがいないかなど、同乗者とのコミュニケーションをしっかりとる。 など

事例2

今年のキャンプの1年生スタッフによる小劇は、とにかく作り込まれた衣装と小道具が売り!

今年はみんな本当に意欲的で、キャンプの数か月も前から先輩たちから情報を仕入れて準備に取り掛かり、超大作とも言える素晴らしい劇を完成させ、キャンプファイアを心待ちにしていました。

キャンプ前日も、2tトラックの揺れにしっかり耐えられるように丁寧に箱づめした衣装や小道具を、しっかり積み込みました。しかし、やはり作り込みすぎた感があり、少々デリケートだったので、ドライバーの◆◆に、丁寧に運転してもらえるよう、お願いしました。

ところがキャンプ初日、ただでさえトラックの運転に慣れていない上、高速道路が渋滞までいかないまでも混雑していたため、ついつい◆◆は、車線変更の度に急な加減速や、急ハンドルを使う、危なげな運転をすることになってしまいした。

そして2日目、キャンプファイア直前。衣装と小道具の箱を開けた1年生たちは、箱の中のあまりの惨状に…

前日の積み込みの際、1年生はどんな気持ちだったでしょうか。
  • 数か月にもわたる準備の集大成。無事にキャンプ場に届けてほしい。
  • 先輩の運転するトラックだから、安心だろう。 など
小劇の直前、箱を開け、惨状を見た1年生はどう思ったでしょうか。
  • こんなはずじゃなかった。
  • 数か月の努力が…
  • 丁寧に運転したもらえるようお願いしたのに…
  • もう◆◆は信用できない。 など
1日目、◆◆は、どんな気持ちで運転をしていたでしょうか。
  • 荷物はしっかり積まれているから、多少の揺れには耐えるだろう。
  • 自分だって不慣れだし、大目に見てほしい。 など
この後、小劇はどうなったでしょうか。
  • (略)
このような事態を防ぐために、各々はどうすればよかったのでしょうか。
  • 常日頃から、乗り心地のよい運転が法規走行や防衛運転と同じくらい大切なものだとしっかり理解して運転する。
  • 疑問点や不安な点は予め運転の前にできる限り解決しておく。必要であれば事前に実際のクルマやコースでよく練習する。 など

事例3

キャンプ2日目朝。起きてきたYくんは、どうもお腹の調子が悪く、のども痛いようです。そういえば、昨日、就寝準備の際に少し雨が降りましたが、Yくんはその時、雨の中に飛び出して遊んでいて怒られていたような…

朝の体温計測で、38.2℃だったYくん。看護師さんといっしょに、クルマで病院へ向かうことになりました。

ただでさえ具合の悪いYくん。一刻も早く病院に送り届けようと、ドライバーの▲▲は、つい山道を焦って運転してしまいました。その結果、Yくんは、なんと車内で吐いてしまいました。突然のことでエチケット袋の用意も間に合わず、車内は大変なことに…。

Yくんはクルマへの乗車後、出発直前まで、どんな気持ちだったでしょうか。
  • ただでさえつらいのに、山道をクルマに乗るなんて。不安。 など
山道を急ぐクルマに揺られ、看護師さんはどう思ったでしょうか。
  • こんなに飛ばしてたら、Yくん、大丈夫かなぁ。心配。 など
>この後、クルマはどうなったでしょうか。
  • (略)
この後、電話で、また帰宅時に状況を聞いたYくんの保護者の方は、どう思ったでしょうか。
  • そんな危ない運転をする人が子供を乗せて運転していたなんて、信じられない。
  • サークルが信頼できない。 など
このような事態を防ぐために、各々はどうすればよかったのでしょうか。
  • 常日頃から、乗り心地のよい運転が法規走行や防衛運転と同じくらい大切なものだとしっかり理解して運転する。
  • 同乗者としっかりコミュニケーションをとり、「急ぐよりも揺れないことを重視したい」「エチケット袋はしっかり用意しておく」など、状況を予測し対応を検討しておく。 など

乗り心地の良い運転の大切さ

「乗り心地」というと、どうしても安全や定時性に比べて二の次、というイメージを持たれがちですが、「想像してみよう」からもわかる通り、乗り心地を損なう運転は実害を伴います。あんしん運転を目指すドライバーにとっては、乗り心地のよい運転も、法規走行や防衛運転と同じレベルで大切です。ナメてはいけません。

具体的には、乗り心地の良い運転を行わない場合、

  • 同乗者への健康被害や、荷物の損傷
  • 同乗者のパフォーマンスの低下による、タイムテーブルの押しなどその後の予定への影響
  • 運転者自身への疲労の蓄積による、運転の質の低下

といったデメリットがあります。

今後の記事にて、再現性の高い、「低ジャーク走行」を通じた乗り心地のよい運転についてお話しします。
まずはここまでお読みいただき、ありがとうございました。

リムジンの運転手のイラスト
低ジャークで乗り心地のよい運転をhttps://anshin-unten.work/jerk/ 前回大切さについて考えていただいた乗り心地のよい運転ですが、今...

イラスト: 「いらすとや」さま