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2tトラックを初めて・久しぶりに運転する際に気を付けたいところ

トラック
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今回は、トラックの中でも、私たちアマチュアドライバーが比較的使う機会の多い2tトラックについて、気を付けた方が良いところをまとめてみました。

特に、トラックに特化した教習を受けていないにもかかわらず運転はできてしまう、2017年3月11日までの普通免許(現在の準中型免許(準中型車は準中型車(5t)に限る)または中型免許(中型車は中型車(8t)に限る))をお持ちの方のお役に立てればと思います。

車高

なんといっても、トラックの最大の特徴は車高です。
車種によって若干ことなりますが、いわゆる箱トラックは、箱の部分の高さが3.1m前後のものがほとんどです。
必ず出発前に車検証を確認し、車高を頭に叩き込みましょう。

これだけ高いと、駐車場だけでなく、道路でも通行できない箇所があります。
たとえば、よくあるのが、線路の下を通る、「ガード下」です。
普段、乗用車を運転しているときにはあまり気にしていない、「制限高」の表示や標識。
必ず、「自分に関係のあるものだ」という意識を強く持ち、すべての制限高をくまなくチェックしながら走りましょう。

しかし、「箱」部分がそんなに高いにもかかわらず、ドライバーの座っているキャブ部分は、車高が2mほどしかありません。
つまり、ドライバー自身の頭上の天井よりも、箱の方が1m以上も高いのです。

このため、何となく、箱トラックでも、自分がそんなに高くない気がしてしまうんですよね。
制限高が書いてあるところは数字で判断すれば良いのですが、例えば街路樹とか、道路側にはみ出している看板、標識、家屋の一部などを避ける際には、「なんとなく大丈夫そう」ではなく、余裕を持ちすぎるくらい、地面より上の方の障害物を気にしながら走らなければなりません。

よく街で見かける、ある程度高いところにあるにもかかわらず、クルマがぶつかってひしゃげている標識…。
アレは先人たちの失敗の痕です。
ああいうものがあるところは、目安として活用させていただきながらも、同様事象の起こり得るポイントだということで警戒して通りましょう。

ちなみに私は以前、よく東神奈川という駅を利用していたのですが、この駅近くには制限高2.8mの道路があり、たびたびバスやトラック(プロドライバーの乗る、大型車)がぶつかっていました。
実際、私自身も、何度か(=一度ではなく)箱が平行四辺形になってしまったトラックを見たことがあります。

プロでもやらかすんです。
私たちアマチュアドライバーは、なおさら気を付けなければなりませんね。

なお、平トラックについては、先ほど少し触れた通り、クルマ自体の高さはキャブの高さ、すなわち2mほどです(正確には、実際に乗るクルマの車検証を確認してください)。
キャブの高さを超える荷物を積んだ時には箱トラック同様に、最大限気を付けなければなりませんが、そうでないときも、普段乗っている乗用車よりは高いということを忘れないようにし、駐車場等で事故を起こさないよう十分気を付けてください。

リア・オーバーハング

車高と並んで運転上大きく問題となってくるのが、「リア・オーバーハング」です。
にもかかわらず、取得時点で「普通免許」として免許を取った方には、あまりなじみのない言葉ですよね。(2017年3月12日以降、準中型免許を取った方は習ったと思います。)
これは、車体の、後輪よりもさらに後ろの部分のことを指します。

通常の乗用車よりもリア・オーバーハングの大きいトラックでは、「右折時には左後ろが」「左折時には右後ろが」後輪よりもはみ出す現象が発生します。
このため、トラックで曲がりたいときには、曲がりたい方向と反対側の後方をチェックする必要があります。
これを怠ると、はみ出た部分に他の車(特に二輪車)が衝突する恐れがあるので、必ず毎回確認するクセをつけましょう。

もちろん、乗用車の運転と同様、巻き込み確認の上で、曲がりたい方向の後方もチェックが必要です。
すなわち、曲がるときには、左右両方の後方確認が必要になるのです。

たぶん、この辺りの話をしっかり教えるために、普通免許で運転できるクルマの範囲が減って、準中型免許ができたのでしょうね。

後方視界

後方視界も、なかなかのクセ者です。
というのも、想像に難くない通り、箱トラックは、箱があるので、真後ろはまったく見えません!

ですので、後方の確認は、左右のサイドミラーで行うしかありません。
でも、この方法では、二輪車や、軽自動車などの小さいクルマが真後ろにいても、気付けないことがあります。
なので、常に後方を気にして、小さいクルマが真後ろに入ってくる瞬間をなるべく見逃さないようにするのと、特に急ブレーキなどの際、もしかしたら真後ろに他のクルマがいるかもしれないと考え、それでも追突されないブレーキをかける必要があります。

もっとも、最近は、レンタカーでもバックモニターのついた箱トラックが増えてきました。
そういった装備のあるクルマでは、活用できるものはどんどん活用しましょう。

なお、平トラックの場合は、通常、キャブの後ろが窓になっていて、ルームミラーで乗用車同様後方が見通せます。

荷室

荷室の開け方・閉め方については、出発前に必ず練習しておきましょう。
特に、扉を開ける際は、風やこう配で扉が動き、歩行者等にぶつかってしまう事故がよく起こるので、開けたらすぐロックするのを忘れずにお願いします。
あれだけ大きな荷室なので、扉だけでも、歩行者を骨折させるには十分なパワーがあります。

また、荷室内には、室内灯のスイッチのほかに、緊急用の「ブザー」スイッチが装備されている車種が多いです。
これは、閉じ込められた際に、車のクラクションを鳴らし、周囲に知らせるためのスイッチです。
つまり、トラックのクラクションが、操作をしていないにも関わらず鳴っている場合、閉じ込めを疑ってください。

DPF/DPD/DPR

ディーゼル車にある装備で、排気ガス中の有害物質を処理する装置です。
車種によって詳細は違うので、出発前に必ず取扱説明書を確認し、走行中の急な警告灯点灯にもあわてず対処できるようにしておきましょう。

一般に、「自動再生」ができる程度の汚れであれば信号待ちの間等に自動で処理されるが、それでも間に合わないと「手動再生」を求められ、その場合は安全な場所に停止し、再生ボタンを扱わなければならない…といった車種が多いです。
「手動再生」の際にはクルマを動かせないのはもちろん、燃えやすいものが近くにあるとダメとか、そもそも臭いので周りに人がいないのが好ましいとか、いろいろ考えなければなりません。
タイミングもうまく考慮できるよう、この機能についてはよく理解しておいてください。

HSA/ES

坂道発進補助機能です。これも車種によって詳細が違うので、必ず取扱説明書を確認しましょう。

トラックのような、パワーを求められる車では、AT車においても、MT車と構造的に近いトランスミッション(「スムーサー」等)が使われている場合が多いです。
その場合、上り坂での発進時に、車両が一瞬後退してしまう恐れがあるのですが、これを防ぐのがHSAやES等といった機能です。

ただし、これも一定の条件下では作動しないなどの制約があるので、注意が必要です。
機能を理解せず「なんとなく」で使っていると、思わぬ場面で後退し、危険な目にあうおそれがあります。

トランスミッション

前述のとおり、AT車であってもMT車と近いトランスミッションの車が多いので、変速時にぎくしゃくする場合があります。
車種によって詳細は違うので取扱説明書をよく読み、注意点をよく理解して運転してください。
特に、重い荷物を載せて運転することの多いトラックでは、下り坂ではエンジンブレーキをしっかり活用しないと、やがてブレーキが効かなくなる大事故の元です。
エンジンブレーキの使い方は必ず確認しましょう。

また、車種によっては、停止中なるべくNレンジを使用したほうがよいものもあるので、これもよく確認してください。

以上が、私たちアマチュアドライバーが2tトラックに乗る際に気を付けたいポイントです。
お読みいただきありがとうございました。